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アイデアやデザインを考える時、

使う人の気持ちで夢を見ます。

スキルは、

その夢をカタチにする為に必要な事です。

私にとっての仕事とは、

夢を見続ける事で叶う喜びでしょうか。


芸術とは違う商業デザインは、自分の好きなものや

得意なものだけを依頼される訳ではありません。

必ずお金を出すクライアントがいて、

そのクライアントの考え方を整理しながら

方向性を決めて行く訳ですが、

自分の考え方やテイストと違うものを依頼された時

私はこう考える様にしています。

それを好きな人の気持ちになって考えてみる

という事です。


クライアントのいいなりになるというのではありません。

与件を吟味し、その人の気持ちになって考えてみる

という事なので、デザインの仕事は

役者に似ているのかもしれません。


自分の考え方や生き方とは違う役をする事は

色々な人の考え方を一端自分の中に受け止め、

自分のフィルターを通して表現する事で

その役者のアイデンティティが確立するのです。

同じ役でも演じる人によって全く違うのは

演出の違いはもちろんありますが、

その役者のアイデンティティの違いだと思うのです。


生活するというのは好きな事だけでは成り立ちません。

嫌いだと思う事とどう付き合っていくかだと思うのです。

嫌々した仕事は人に感動も喜びも与える事は出来ません。

しかし嫌いだと思う様な事でも、

好きになるように工夫したものは

人に感動と喜びを感じてもらえる可能性はあります。

この考え方の小さな違いは

大きく違った結果をもたらす筈です。


芸術家は自分の考え方や時代の方向性を提案し、

共感してもらえる人にだけ買ってもらえばよいですが、

デザイナーは違うのです。

デザインと機能は相反するという人がいますが、

その考えは違います。

アートは傍に置いてあるだけで幸せになれますが

デザインは“生活に活かされてはじめて完成”されます。

用の美とでもいう、機能があってのデザインが

人に幸せをもたらすのです。


少しでも私達が参加する事で

幸せな気持ちになってくれる事を願い、

デザインの仕事に取り組んでいきたいと思います。


(株)イコール・パートナーシップ

代表取締役 米澤 孝

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